オランダ金融大手のINGグループは11日、2014年の決算発表の記者会見で、経営危機のため2008年から中止していた配当を実施すると発表した。14年12月通期は大幅減益となったものの、救済のため注入された公的金融支援を完済したことから、7年ぶりに配当を再開する。
INGは08年、金融危機で破綻の危機に陥り、100億ユーロの緊急融資を受けて救済された。同支援の条件としてEUに指示された再編を進めた結果、経営が持ち直し、11月に融資を完済した。
14年の純利益は、合理化費用などが響き前年比64％減の12億5,100万ユーロに落ち込んだが、利益の40％を株主に還元するという方針に基づき、1株当たり0.12ユーロの最終配当を実施する。総額は4億7,000万ユーロに上る。
