欧州銀行監督機構(EBA)は3日、EUの銀行に対するストレステスト(健全性審査)を今年は実施しないと発表した。前年に包括的なテストを実施したことで域内銀行の資本増強が進んだと判断したためで、今年はバランスシート、ポートフォリオ(保有資産の構成状況)などをチェックするにとどめる。
EUでは2010年から銀行のストレステストを実施している。昨年にはストレステストに加え、資産の質を精査する資産査定も行われ、25行が資本不足で“不合格”と判定された。資本不足額は計250億ユーロで、13行が資本増強を求められた。
EBAは次回のストレステストを16年に実施する予定で、近く準備に着手するという。