欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/4/27

西欧

ドイツ銀が米英当局に25億ドル支払い、銀行間金利の不正操作で

この記事の要約

米国と英国の金融監督当局は23日、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)など国際的な指標金利の不正操作に関与していたドイツ銀行に対して、総額25億ドルの制裁金を科すとことで同行と合意したと発表した。制裁額は同操作問題で罰金 […]

米国と英国の金融監督当局は23日、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)など国際的な指標金利の不正操作に関与していたドイツ銀行に対して、総額25億ドルの制裁金を科すとことで同行と合意したと発表した。制裁額は同操作問題で罰金支払いを命じられた金融機関の中で最大。捜査に協力的でないと判断されたことで、額が膨らんだもようだ。ドイツ銀は22日、今年1~3月期に約15億ユーロの訴訟関連費用を計上すると発表しており、引当金を今回の制裁金の支払いに充てるとみられる。

ドイツ銀など国際的な大手銀行はLIBOR、欧州銀行間取引金利(EURIBOR)、東京銀行間取引金利(TIBOR)の操作で巨額の利益を不正に稼いでおり、欧州連合(EU)の欧州委員会はすでに13年12月の時点で、ドイツ銀やJPモルガンなど欧米の6行に総額約17億1,000万ユーロの制裁金を科した。ドイツ銀の制裁額は約7億2,540万ユーロで、6行中最大。

ドイツ銀は今回の合意で、米商品先物取引委員会(CFTC)に8億ドル、米司法省に7億7,500万ドル、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)に6億ドル、英金融行動監視機構(FCA)に3億4,000万ドル(2億2,700万ポンド)を支払う。また、不正に関与した行員7人を解雇する。