欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/5/4

総合 – 欧州経済ニュース

スウェーデン中銀、量的緩和を拡大

この記事の要約

スウェーデン中央銀行は4月29日、国債を買い取る量的金融緩和の拡大を発表した。新たに期間が最大25年の長期国債を400億~500億クローナ(約43億~54億ユーロ)買い取る。一方、政策金利のレポ金利は現行のマイナス0.2 […]

スウェーデン中央銀行は4月29日、国債を買い取る量的金融緩和の拡大を発表した。新たに期間が最大25年の長期国債を400億~500億クローナ(約43億~54億ユーロ)買い取る。一方、政策金利のレポ金利は現行のマイナス0.25%に据え置くことを決めた。

スウェーデン中銀は2月、デフレ回避のため、10月の利下げでゼロ%となっていたレポ金利を0.1ポイント引き下げ、過去最低のマイナス0.1%にした。同時に量的金融緩和に踏み切り、100億クローナの国債買い取りを開始。3月には金利をマイナス0.25%に引き下げ、国債買い取りの300億クローナ上乗せも発表した。今回の量的緩和拡大により、買い取り規模は総額800億~900億クローナに膨らむ。

市場では金利も引き下げるとの見方が有力だったが、中銀は消費者物価が上昇に転じ、10~12月期の成長率が2.7%と好調だったことから据え置いた。ただ、物価と景気をさらに押し上げるため、数カ月以内に追加利下げを実施することを示唆した。