欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/5/18

EUその他

航空3社の提携、欧州委が承認

この記事の要約

欧州委員会は12日、航空連合「スカイチーム」に加盟する欧州航空大手エールフランス-KLM、アリタリアと米デルタ航空による太平洋路線での提携を承認したと発表した。当初は競争上の問題から難色を示していたが、3社が提案した是正 […]

欧州委員会は12日、航空連合「スカイチーム」に加盟する欧州航空大手エールフランス-KLM、アリタリアと米デルタ航空による太平洋路線での提携を承認したと発表した。当初は競争上の問題から難色を示していたが、3社が提案した是正策を受け入れ、容認に転じた。

これら3社は2009年から10年にかけて、欧州と北米を結ぶ太平洋路線での提携で合意。運航スケジュールや運賃を共同で調整しているほか、収益を共有している。これに関して欧州委は、パリ~ニューヨーク便(ファースト・ビジネスクラス)、アムステルダム~ニューヨーク便(全クラス)、ローマ~ニューヨーク便(同)で健全な競争を阻害し、料金の上昇を招いている可能性があるとして、12年1月から調査を進めていた。

3社は欧州委の指摘を受けて、アムステルダム、ローマ、ニューヨークの空港の発着枠を一部返上することや、問題視されている3路線を運航している競合企業が接続便にアクセスしやすくしたり、他社の旅客がマイレージプログラムを利用できるようにすることなどを昨年10月に提案した。欧州委は同措置によって競争上の問題が解消されるとして調査を打ち切り、提携を承認した。