欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/5/26

西欧

ギリシャのピレウス銀、エジプト部門を売却

この記事の要約

ギリシャ大手銀行のピレウス銀行は21日、エジプト部門をクウェートのアル・アリ銀行に売却することで合意したと発表した。ギリシャの債務問題を受けて悪化している資金繰りの改善が目的。これによって流動性が約2億ユーロ高まる。 ピ […]

ギリシャ大手銀行のピレウス銀行は21日、エジプト部門をクウェートのアル・アリ銀行に売却することで合意したと発表した。ギリシャの債務問題を受けて悪化している資金繰りの改善が目的。これによって流動性が約2億ユーロ高まる。

ピレウス銀のエジプト部門は39支店を展開している。3月末時点の資産総額は96億6,000万エジプトポンド(約11億4,000万ユーロ)に上る。アル・アリ銀は同部門の株式98.5%を簿価の1.5倍に相当する1億500万ドルで取得。さらに2,300万ユーロ相当のローン債権も譲り受ける。

ギリシャの銀行は同国の債務問題による信用不安や、資金不足に直面する政府が公共機関の預金を中央銀行に集めていることから預金流出が加速。ピレウス銀の預金は今年に入って約80億ユーロ流出し、400億ユーロ程度まで縮小した。このため同行はエジプト部門の売却を迫られた。