仏自動車大手PSAプジョー・シトロエンは19日、モロッコに乗用車工場を開設すると発表した。同国での生産拠点設置は初めて。2019年の稼働を予定している。投資額は5億5,700万ユーロに上る。
首都ラバト郊外に建設する工場では小・中型車を生産し、モロッコや周辺諸国、中東市場に供給する。年産能力は9万台。将来的には需要に応じて20万台まで引き上げる計画だ。
プジョーの最大のライバルである仏ルノーは、コストが低いルーマニアなどに拠点を置き、新興国向けの低価格車を生産している。モロッコにはタンジェに工場がある。これに対してプジョーは低コストの生産拠点がなかった。新工場にはスペインのビゴ工場で手がけているトルコ、北アフリカ向け小・中型車の生産を移管する見通しだ。