スウェーデン中央銀行は2日、政策金利のレポ金利を0.1ポイント引き下げ、過去最低のマイナス0.35%にすると発表した。ユーロ圏を揺るがすギリシャの債務危機問題でクローナ高・ユーロ安が進むのを防ぐのが狙い。8日から新金利を適用する。同時に、国債を買い取る量的金融緩和の拡大も決めた。
スウェーデンは欧州の中で経済が堅調で、通貨クローナの上昇圧力が強まっている。さらに物価が上がりにくい状況が続き、デフレ懸念が強まったことから、中銀は2月にレポ金利を0%からマイナス0.1%に引き下げた。また、同月に100億クローナの国債を買い取る量的緩和を開始した。
中銀は3月に追加利下げを実施した。4月にも金利を引き下げるとみられていたが、据え置いたため、以降にクローナ高が加速していた。今回はギリシャ問題で国際経済の不透明感が強まっていることから、再利下げに踏み切った。
国債の買い取りは3、4月に上乗せし、総額800~900億クローナとなっていた。中銀は新たに450億クローナを9月から年末にかけて買い取る。