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2015/7/6

西欧

独肥料大手K+S、カナダ企業の買収提案を拒否

この記事の要約

独肥料大手のK+Sは2日、カナダ同業ポタシュの買収提案を拒否すると発表した。K+Sの価値を過小評価しているほか、同社の利益にも反するためと説明している。 K+Sは6月25日、ポタシュから買収の打診を受けたことを明らかにし […]

独肥料大手のK+Sは2日、カナダ同業ポタシュの買収提案を拒否すると発表した。K+Sの価値を過小評価しているほか、同社の利益にも反するためと説明している。

K+Sは6月25日、ポタシュから買収の打診を受けたことを明らかにした。今回の発表によると、買収提示額は1株当たり41ユーロ。K+Sはこれについて、カリ・マグネシウム事業と塩事業の価値が適切に反映されていない上、同社がカナダで進めるカリ鉱山開発プロジェクト「レガシー」が全く考慮されていないと指摘した。

レガシーにはこれまで、20億ユーロ以上を投資してきた。来年末から採掘を開始する。同プロジェクトの簿価は1株当たり11ユーロで、将来の産出量を踏まえると最大21ユーロに上るという。

さらにK+Sは、ポタシュが同社の肥料事業と塩事業を現在の形では継続させない可能性があり、世界に1万4,000人以上いる社員の取り扱いについても明確な回答を避けているとして、買収に応じないことを決めた。