欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/8/17

西欧

コカ・コーラの欧州ボトラー3社が合併、事業再編の一環で

この記事の要約

米飲料大手コカ・コーラの製品を取り扱う欧州の系列ボトラー3社は6日、合併で合意したと発表した。消費者の健康志向などを背景に先進国で清涼飲料水の販売が低迷するなか、コカ・コーラは事業の効率化を図るため世界各地でボトリング事 […]

米飲料大手コカ・コーラの製品を取り扱う欧州の系列ボトラー3社は6日、合併で合意したと発表した。消費者の健康志向などを背景に先進国で清涼飲料水の販売が低迷するなか、コカ・コーラは事業の効率化を図るため世界各地でボトリング事業の再編を進めており、3社の合併もそうした戦略の一環。欧州13カ国で展開する統合新会社は年間売上高が約126億ドルに上る見通しで、コカ・コーラ系列のボトラーとして世界最大手に浮上する。

合併するのは米コカ・コーラ・エンタープライズ(CCE)、スペインのコカ・コーラ・イベリアン・パートナーズ(CCIP)、米コカ・コーラの子会社である独コカ・コーラ・エアフリッシュンクスゲトレンケ(CCEAG)。合併で誕生する新会社「コカ・コーラ・ヨーロピアン・パートナーズ」はロンドンに本社を置き、ニューヨーク、マドリード、アムステルダムの証券取引所に上場する。新会社に対する持ち株比率はCCEが48%、CCIPが34%、コカ・コーラが18%。3社の統合により、向こう3年間で3億7,500万ドルのコスト削減効果が見込まれる。

コカ・コーラは昨年11月、英ビール醸造大手SABミラーとの間で、アフリカ南部および東部の12カ国で展開する清涼飲料水のボトリング事業を統合することで合意した。北米でもボトリング事業を再編し、2017年末までに3分の2を再フランチャイズ化する目標を掲げている。