欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/9/21

東欧・ロシア・その他

露アルファ銀、チェコ・スロバキアのズノー銀買収

この記事の要約

ロシア最大の民間銀行アルファバンクは、チェコとスロバキアで事業を展開するズノーバンクをオーストリアのライファイゼン銀行から買収することで合意した。買収額は3,500万ユーロ。オーストリア国立銀行の承認を経て取引が成立する […]

ロシア最大の民間銀行アルファバンクは、チェコとスロバキアで事業を展開するズノーバンクをオーストリアのライファイゼン銀行から買収することで合意した。買収額は3,500万ユーロ。オーストリア国立銀行の承認を経て取引が成立する。

スロバキア通信(SITA)が16日伝えたところによると、買収後もズノーバンクは経営の独立性を維持すると同時に、オーストリア当局の監督を受ける。同行の関係者は「(買収後も)チェコとスロバキアの利用者に影響はない。オーストリアの預金法に基づき預金は保護される」と述べた。

ズノーバンクは低い手数料と高金利で若年層を中心に顧客を集めてきた。しかし、近年の金利低下で客離れが進み、2012年には9,500万ユーロの赤字を計上。単独決算の発表を取りやめるなど苦境に陥っていた。

同行は10年にスロバキアで事業を開始、翌11年にはチェコに進出した。特にネットバンキングに力を入れており、13年の預金量は約200億コルナ(7億3,760万ユーロ)、顧客数は25万人に上る。