中国海運最大手の中国遠洋運輸集団(COSCO)は17日、国営港湾大手の招商局集団と政府系ファンド中国投資有限公司(CIC)と共同で、イスタンブール近郊のアンバルリ港でターミナル運営を手掛けるクムポートを買収すると発表した。トルコ財閥で筆頭株主のフィバ・グループが保有する発行済み株式65%を9億4,000万ドルで買い取る。
アンバルリ港はイスタンブールの欧州側に位置する。2013年の貨物取扱量はトルコ全体の16%を占め、国内第3位に付ける。
COSCOは世界各地で32の港湾を保有・運営する。今年に入ってギリシャ最大の港であるピレウス港の取得に動くなど、欧州での動きを活発化させている。一方、招商局集団は売上高で中国の国営企業のうち10位に付ける企業グループで、香港に拠点を構える。世界14の国と地域にある27の港でターミナルを運営するほか、運輸、不動産、金融事業を手がける。