欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/10/19

西欧

ネスレが通期業績を下方修正、即席麺問題など受け

この記事の要約

欧州食品大手のネスレ(スイス)は16日、2015年12月通期の予想増収率を下方修正した。インドでの即席麺販売禁止や中国販売の不振が響いているためで、前年比5%上回るとしていた従来の予測から4.5%に引き下げた。 インドで […]

欧州食品大手のネスレ(スイス)は16日、2015年12月通期の予想増収率を下方修正した。インドでの即席麺販売禁止や中国販売の不振が響いているためで、前年比5%上回るとしていた従来の予測から4.5%に引き下げた。

インドでは6月、同社ブランド「マギー」の即席麺から鉛が検出され、販売禁止となった。ネスレはこれに伴い6月中間期に計6,600万スイスフランの損失を計上。現地販売は現在も認められておらず、これが同国売上の目減りにつながっている。同社は現在、販売再開に向けて当局と協議中だ。

米国で皮膚病の処方薬を当初計画よりも割り引いて販売したことも売上予測の下方修正につながった。

15年1~9月の売上高は648億6,300万フランで、前年同期を4.2%上回った。米国での冷凍食品販売が回復したほか、欧州を襲った猛暑の効果でアイスクリームの販売が伸びたことが業績の押し上げ要因となった。