ノルウェーの国営石油会社スタトイルは1日、アドリア海横断パイプライン(TAP)プロジェクトからの撤退を明らかにした。同社が保有する特定目的会社の株式20%をイタリアのガス会社スナムに1億3,000万ユーロで売却する。
TAPはアゼルバイジャン産の天然ガスをアドリア海経由でイタリア南部まで輸送する「南ガス回廊」の一部で、ギリシャ国境からアルバニアに入りアドリア海を通るパイプラインを敷設する大型プロジェクト。スタトイルはすでに、アゼルバイジャンのカスピ海沿岸に位置するシャーデニズ・ガス田の第2フェーズの権益と、南ガス回廊の一部を構成する南コーカサスパイプラインの持ち分を売却していた。
TAPには英BP、アゼルバイジャンの国営石油会社ソカール(SOCAR)などが参加している。