スイスの有力プライベートバンク(PB)であるEFGインターナショナルは22日、国内同業のBSIを13億3,000万スイスフラン(約12億ユーロ)で買収することで合意したと発表した。BSIはブラジルの投資銀行BTGパクチュアルの子会社。EFGは買収によって、国内プライベートバンク市場で5位に浮上する。
買収は現金と株式交換を組み合わせた形で実施される。現金支払いは9億7,500万スイスフラン。BTGパクチュアルは5,260万株のEFG株式を受け取り、同行とBSIが統合して誕生する新銀行の株式約20%を握る。EFGの筆頭株主であるギリシャの財閥ラティス家(持ち株比率35%)に次ぐ株主となる。年内の買収手続き完了を見込む。
BSIは伊保険大手ゼネラリの元子会社。BTGパクチュアルは昨年9月、BSIを12億5,000万スイスフランで買収していた。EFGは国内の金融規制が強化され、競争が厳しくなる中、さらなる成長には事業基盤拡大が不可欠と判断し、BSI買収を決めた。
EFGの運用資産額は昨年10月末時点で834億スイスフラン。買収によって同額は倍増の約1,700億スイスフランに拡大し、国内プライベートバンク業界でUBS、クレディ・スイス、ジュリアス・ベア、ピクテに次ぐ5位となる。