欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/5/26

総合 – 欧州経済ニュース

銀行破綻処理基金の創設、26カ国が政府間協定に調印

この記事の要約

EU28カ国のうち26カ国は21日、銀行の破綻処理を一元化する制度の柱となる「単一破綻処理基金(SRF)」創設についての政府間協定に調印した。協定は各国による批准を経て発効となる。 銀行の破綻処理一元化は、今年11月に始 […]

EU28カ国のうち26カ国は21日、銀行の破綻処理を一元化する制度の柱となる「単一破綻処理基金(SRF)」創設についての政府間協定に調印した。協定は各国による批准を経て発効となる。

銀行の破綻処理一元化は、今年11月に始動する銀行監督一元化に続くEU銀行同盟創設構想の第2弾。銀行監督を欧州中央銀行(ECB)に一元化する制度に加わるユーロ圏18カ国と、非ユーロ圏のうち英、スウェーデンを除く8カ国の計26カ国が参加する。

破綻処理に活用するSFRは、総額550億ユーロ規模。各国の銀行による拠出を積み立てて運用される。昨年末のEU首脳会議では、◇SFR創設から8年後に、各国が自国銀行向けに創設した基金を統合し、完全な共通基金とする◇創設1年目に基金の40%を共通で使えるようにする――ことなどで合意していた。21日に調印された政府間協定は、同合意の実施に必要な手続きの一部。各国は同基金が正式始動する2016年1月までに協定を批准することになっている。