スイス金融大手のクレディ・スイスは3月23日、追加の合理化策を発表した。経営悪化が続いていることを受けたもので、不振のグローバルマーケッツ部門の人員削減などによってコスト圧縮を上積みする。
同社は昨年10月、不振の投資銀行部門の縮小を柱とする合理化計画を発表し、コストを2018年末までに35億スイスフラン(約4,064億円)削減する方針を打ち出していた。しかし、市場環境の悪化で経営が厳しい状況が続き、今年1~3月期は赤字となる見通しとなったことから、追加措置が必要と判断。トレーディングを手がけるグローバルマーケッツ部門で2,000人を削減することを決めた。これによって10月以降に決定した人員削減数は6,000人に拡大する。うち2,800人は削減済み。
クレディ・スイスは追加の合理化によって、18年末までのコスト削減目標を43億スイスフランに引き上げる。今年は17億スイスフランの削減を目指す。