アリアンツ、韓国子会社を中国企業に売却

独保険大手アリアンツは6日、韓国の生保子会社アリアンツ・ライフ・インシュアランス・コリアと資産運用会社アリアンツ・グローバル・インベスターズ・コリアの2社を中国の安邦保険グループに売却することで合意したと発表した。両子会社は赤字を計上しており、アリアンツは今回の取引により財務を強化する。安邦保険によると、取引金額は30億ドルを超える。

アリアンツは1999年に韓国市場に参入した。高金利の時期に契約した生保の高い保証利回りが足かせとなっており、昨年はアリアンツ・ライフ・インシュアランス・コリアで2億4,400万ユーロの赤字を計上した(保険料収入は17億ユーロ)。

アリアンツのオリファー・ベーテ社長は2月、韓国と台湾の生保事業の高い保証利回りが業績圧迫要因になっていることを明らかにした。ロイター通信が内部情報として報じたところによると、イタリアの生保事業でも同様の問題を抱えており、経営陣は同事業を部分売却するという。

安邦保険は2014年、自動車保険会社として立ち上げられた。買収を通して事業を急速に拡大しており、昨年は韓国の東洋生命保険を約9億ユーロで取得した。米生保大手フィデリティ&ギャランティ・ライフも16億ドルで買収する計画で、現在は当局の承認を待っているところだ。

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