化学大手の独BASFは17日、表面加工技術の有力メーカーである独ケメタルを米特殊化学大手アルベマールから買収することで合意したと発表した。買収額は32億ドルで、BASFによる買収では2010年以来の大型案件。コーティング分野のポートフォリオを拡充し、グローバルに事業展開する顧客企業向けのソリューション提供能力を強化する。買収手続きは独禁当局の審査を経て年末までに終了する見通しだ。
ケメタルは金属の腐食防止や塗装前の表面加工の分野で高い技術を持ち、個々の顧客向けにオーダーメードのソリューションも提供。自動車、航空機、金属加工を主な顧客産業としている。本社は化学産業が盛んなフランクフルトにあり、世界20カ国以上に計21の生産拠点を持つ。従業員数は約2,500人で、昨年の売上高は8億4,500万ドルだった。