英米通信2社の蘭事業統合、条件付きで承認

欧州委員会は3日、携帯電話サービス大手の英ボーダフォンとケーブルテレビ(CATV)大手の米リバティ・グローバルがオランダ事業を統合する計画を承認したと発表した。両社は条件として、ボーダフォンの一部の事業を売却することを求められる。

ボーダフォンとリバティは2月、オランダ事業を統合し、折半出資の合弁会社を設立することで合意した。ボーダフォンは同国の携帯電話サービス市場で2位。リバティは同国最大のCATV事業者で、ケーブル回線を利用したブロードバンドサービス、固定電話事業も展開している。合弁会社は様々な通信サービスをパッケージで提供する総合通信企業に脱皮し、同分野でKPNに次ぐオランダ2位の通信会社となる。

欧州委は同計画について、オランダ通信市場の競争が弱まるとして難色を示していた。これに対して両社は是正策として、ボーダフォンが同国で展開する一般世帯向け固定回線部門を他社に譲渡することを提案。欧州委は同措置によって競争上の問題は解消されるとして、その実施を条件に統合を認可した。

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