欧州航空大手の独ルフトハンザは20日、中国国際航空(エアチャイナ)と欧州~中国路線の運航を共同事業とする契約に調印したと発表した。ルフトハンザは需要が急増している同路線で優位に立ち、収益を拡大することができる。
ルフトハンザと中国国際航空は航空連合「スターアライアンス」の一員として、2000年から提携し、コードシェア便を運航してきた。今回の契約は提携を大きく強化するもので、両社が運航する欧州・中国線で利益を共有する。運航スケジュールの調整、運賃統一も実現する。
共同事業は2017年夏に開始の予定。ルフトハンザ傘下のオーストリア航空、スイス国際航空も加わるため、ルフトハンザのハブ空港であるフランクフルト、ミュンヘンのほかウィーン、チューリヒの中国便も対象となる。
中国の航空市場は急成長しているが、規制が厳しく、外国の航空会社は上海、北京など主要空港への乗り入れが制限されている。ルフトハンザは中国国際航空との共同事業によって、同市場へのアクセスが一気に高まることになる。
ルフトハンザはANAホールディングス、シンガポール航空、米ユナイテッド航空などとも共同事業を展開しており、長距離便の約半数が提携で運航されるようになるという。