高級車大手の独BMWは11月28日、ハイテク分野のベンチャー企業を対象とする同社のファンド「BMW iベンチャー」の投資を大幅に拡大すると発表した。自動車業界の今後の競争でカギとなる技術分野で主導的な立場を確保することが狙い。BMWは斬新な技術がベンチャー企業によって数多く生み出されることを踏まえ、「最も優れたアイデアへのアクセス」(フレーリヒ技術担当取締役)を強化する。
BMW iベンチャーはEモビリティのサブブランド「BMW i」の一部として2011年に立ち上げられた。投資資金は1億ドルで、米ニューヨークに統括拠点を置いている。今後は10年間で最大5億ユーロを投資するとともに、統括拠点をハイテク起業が盛んな米シリコンバレーに移転。また、欧州での活動を強化し、アジアにも手を広げていく。
投資の対象とするベンチャー企業の分野はこれまでモビリティサービスとEモビリティがメインだった。今後はさらに自動運転、デジタル化、先進生産技術などにも拡大していく。