欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/6/9

西欧

スペインが金融支援を前倒し返済、経済改善アピールで

この記事の要約

スペイン政府は6日、国内銀行救済のためEUから受けた金融支援を返済を前倒しで実施すると発表した。経済状況が好転しているためで、今年から返済を開始する。 スペインは2012年、不動産バブル崩壊で巨額の不良債権を抱えた国内銀 […]

スペイン政府は6日、国内銀行救済のためEUから受けた金融支援を返済を前倒しで実施すると発表した。経済状況が好転しているためで、今年から返済を開始する。

スペインは2012年、不動産バブル崩壊で巨額の不良債権を抱えた国内銀行を救済するため、EUから最大1,000億ユーロの金融支援を取り付けた。実際の融資額は約410億ユーロ。

同融資の返済開始時期は2022年となっているが、政府は国内経済改善への信頼感を高めるため、前倒しで返済することを決めた。今年は13億ユーロを返済する。

スペインは昨年に景気後退を脱し、今年1~3月期は前期比0.4%の成長を記録。6日に発表された4月の鉱工業生産が前年同期比4.3%増と、約4年ぶりの高い伸びとなるなど、景気が順調に回復しており、政府は14年通期で1.2%の成長を見込んでいる。