スペイン政府は13日、国営空港運営会社AENAの株式49%を売却し、同社を部分民営化すると発表した。スペインの民営化では過去15年間で最大の案件となる。
AENAは国内の46カ所にある全空港を運営しているほか、英、メキシコなど海外の15空港の運営権も持つ。これらの空港の年間利用者数は1億8,740万人で、同社は利用者数ベースで世界最大の空港運営会社となっている。2013年の最終損益は5億9,670万ユーロ。
公共事業省によると、民営化では第1弾として、9月に株式21%を民間の投資家に売却する。さらに株式28%を11月に上場する。
政府は2011年にAENA民営化を打ち出したが、金融・債務危機の影響で実施を先送りしてきた。危機が沈静化し、株価が上昇していることから、実施に踏み切る。同国有力紙エル・パイスの試算では、株式49%の売却で24億5,000万ユーロを調達できる見通しという。