独銀最大手のドイツ銀行が4月27日発表した2017年1~3月期(第1四半期)決算の純利益は5億7,100万ユーロとなり、前年同期比で167%増加した。前期は米住宅ローン担保証券(RMBS)の不正販売で巨額制裁金を計上したことから赤字に転落しており、2四半期ぶりの黒字となる。
収益拡大はコスト削減と、貸倒引当金が56%減の1億3,300万ユーロに縮小したのが主因。3月末時点の狭義の中核自己資本比率(CET1比率)は11.9%で、前期末(12月末)の11.8%から0.1ポイント上昇した。同行は4月に80億ユーロ規模の増資を行っており、これを加味した試算ベースの同比率は14.1%に達する。
総資産に対する自己資本の比率であるレバレッジ比率は3.4%(3月末)で、前期末の3.5%を0.1ポイント下回った。