英製薬大手のアストラゼネカは22日、狭心症などに使われる「セロケン錠」の欧州での商権を伊同業レコルダーチに3億ドルで譲渡したと発表した。非中核資産を整理する戦略の一環で、同取引で得た資金は新薬開発などに充てる。
セロケンは交感神経を抑制するで、心臓の収縮力を低下させて血圧を下げる効果があるベータ遮断薬と呼ばれる薬の一種。狭心症、高血圧、不整脈の治療に使われる。欧州での2016年の売上高は1億1,000万ドルに上った。
アストラゼネカはセロケンの欧州での商業上の権利を売却するものの、引き続き製造を続け、レコルダーチに供給していく。セロケンの販売額に応じて、一定のロイヤルティー(特許使用料)も受け取る。