アイルランド政府、国有化した2位銀行のIPO実施

アイルランド政府は5月30日、金融危機で国有化した国内2位銀行アライド・アイリッシュ・バンク(AIB)の新規株式公開(IPO)を実施すると発表した。株式の25%を公開し、アイルランドと英ロンドンの証券取引所に上場する。

リーマンショックに伴う金融危機で経営が行き詰まったAIBは、総額210億ユーロの公的資金注入を受けて救済され、2010年に国有化された。政府は現在、同行の株式99.9%を保有している。

政府はAIBの業績が不良債権処理などによって改善に向かい、14年から3年連続で黒字を計上し、今年から配当を再開したことなどから、再民営化に向けた環境が整ったと判断。IPO実施を決めた。目論見書を6月中旬に発表する予定だ。

IPOの規模は30億ユーロを超える見込み。欧州での銀行の上場としては、金融危機以降で最大級の案件となる見通しだ。

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