JSR、スイスのバイオ企業を買収

JSRは14日、スイスのバイオ企業セレクシスを完全買収することで合意したと発表した。バイオ医薬品の受託サービス事業を強化する狙い。取引金額は明らかにしていない。

JSRはバイオプロセス事業を強化しており、2015年にはバイオ医薬品の分析、開発、製造プロセス技術の有力企業である米KBIバイオファーマを取得した。セレクシスはバイオ医薬品として使用される抗体や遺伝子組み換えタンパク質を培養するための細胞である細胞株の構築分野で高い技術を持っていることから、JSRはこれをKBIの技術と組み合わせバイオ医薬品の受託サービスを拡充する。

バイオ医薬品業界では薬の元となる新しいたんぱく質を安定的かつ効率的に生産できるようにする必要があるが、その開発過程で生じる様々な課題を解消することができずに、前臨床段階から進展できないケースが少なくない。セレクシスの「SUREtechnology Platform」という技術を用いると、ほぼすべての組み換えタンパク質を安定的かつ効率的に培養できる細胞株を短期間で構築できることから、この技術をKBIの技術と組み合わせると、新薬開発期間の大幅な短縮が可能となる。

上部へスクロール