商船三井(MOL)は6月29日、ロシア北極圏のヤマル半島から液化天然ガス(LNG)を輸送する事業で、新たにLNGタンカー4隻の長期定期貸船契約を締結したと発表した。2019年から20年にかけて積載容量17万4,000立方メートル規模のタンカーを建造し、欧州の中継港からの輸送に投入する。同社は14年7月、砕氷運搬船3隻を用いてヤマル島東部のサベッタ港からLNGを輸送する計画を明らかにしており、計7隻を投入することになる。
MOLはヤマルLNGプロジェクトで生産される液化天然ガスを輸送する。同プロジェクトは南タンベイスコエガス田に隣接するサベッタ港に年産能力1,650億トンのLNG基地を建設するというもので、今年末の生産開始と、2021年のフル稼働を目指している。プロジェクトにはロシア天然ガス2位のノバテクが50.1%、仏トタルと中国石油天然ガス集団(CNPC)が各20%、中国政府系のシルクロード基金が9.9%を出資する。