IMFがギリシャへの融資再開を承認、債務軽減策の具体化を条件に

国際通貨基金(IMF)は20日、債務危機が続くギリシャへの金融支援として、18億ドルの融資枠を設定することを承認したと発表した。ただ、融資実行はユーロ圏がギリシャの債務軽減を具体的に決めるまで見送る。

IMFはギリシャへの第1、2次金融支援に加わったが、EUが2015年に決めた総額860億ユーロに上る第3次支援については参加を見送ってきた。ギリシャの債務問題を根本的に解決するためには、債務の軽減によって持続的な財政運営を可能としなければならないという主張が、ユーロ圏に受け入れられなかったためだ。

しかし、ユーロ圏側が歩み寄り、が6月の財務相会合で、第3次支援が終了する18年半ば以降に債務返済期間を最大15年延長することや、債務軽減の規模をギリシャの経済成長とリンクさせて決めることで合意。これを受けて、IMFが支援参加に応じ、最大20億ドルの融資枠を設ける方針を打ち出していた。

IMFの融資は、債務軽減策の詳細が固まってから、その内容を検証した上で実施される。このほかIMFは、ギリシャ政府が財政健全化計画を約束通りに進めることも条件になるとしている。

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