国際通貨基金(IMF)は24日発表した最新の世界経済見通しで、ユーロ圏の2017年の予想成長率を1.9%とし、前回(4月)の1.7%から0.2ポイント上方修正した。1~3月期の域内総生産(GDP)伸び率が前期比0.6%と2年ぶりの高水準となったことや、仏大統領選など今年に入って実施された国政選挙で、「ポピュリズム(大衆迎合主義)」派が敗北し、政治的リスクが薄れたことが要因となった。
ユーロ圏主要国の予想成長率はドイツが1.8%、フランスが1.5%、イタリアが1.3%、スペインが3.1%。イタリアとスペインは0.5ポイント、ドイツは0.2ポイント、フランスは0.1ポイントの幅で引き上げられた。
一方、EUでは英国の予想成長率が1.7%となり、前回から0.3ポイント下方修正された。1~3月期の成長率が0.2%と低水準にとどまったことが反映された。