EU統計局ユーロスタットが1日発表したユーロ圏の2017年4~6月期の域内総生産(GDP、速報値)は前期比0.6%増となり、伸び率は前期の0.5%から0.1ポイント拡大した。プラス成長は17四半期連続。欧州中央銀行(ECB)の量的金融緩和、雇用の改善、フランスやオランダなどの国政選挙で「ポピュリズム(大衆迎合主義)」派が敗北し、政治的リスクが薄れたことで景況感が高まったことなどで、景気の回復が進んでいる。
1~3月期のGDPは当初、0.6%増とされていたが、ユーロスタットは0.5%に下方修正した。4-6月期の伸び率は2.1%増となり、前期の1.9%を上回った。EU28カ国ベースでは前期比0.6%増、前年同期比2.2%増で、伸び率はそれぞれ前期から0.1ポイント拡大した。
ユーロスタットは国別のGDPを8月16日に公表する予定。これまでに各国当局が発表した統計によると、フランスは前期比0.5%増、スペインは同0.9%増、英国は同0.3%増となっている。