欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は16日、自動運転車のプラットフォーム開発で独BMWや米半導体大手インテルを中心とするコンソーシアムに参加すると発表した。北米にも強固な基盤を持つFCAが陣営に加わることで、BMW/インテル連合はコスト負担を抑えながら世界規模で自動運転技術の開発を推進する。
BMWとインテル、高度運転支援システムのモービルアイ(イスラエル)は2016年7月、自動運転車の開発を共同で進めると発表し、2021年までに完全自動運転車を市場に投入する目標を打ち出した。インテルは今年3月、モービルアイを約150億ドルで買収すると発表。5月には自動車部品大手の米デルファイ・オートモーティブ、6月には同業の独コンチネンタルがBMW/インテル連合への参加を表明した。
FCAのセルジオ・マルキオーネ最高経営責任者(CEO)は声明で「自動運転技術を前進させるためには自動車メーカー、先端技術のプロバイダー、部品メーカーが協力関係を築くことが極めて重要だ。提携する各社がビジョンと目的を共有することでスケールメリットを享受できる」と述べた。
なお、FCAは米グーグルの親会社アルファベットの自動運転車開発部門ウェイモとも提携関係にあり、クライスラーのプラグインハイブリッド(PHV)ミニバンを供給している。FCAの広報担当はこの点に関連して、両社の協力関係は今後も維持されるとコメントした。