ルノーがイラン事業強化、合弁設立で合意

仏自動車大手のルノー・グループは7日、イラン産業開発革新公社(IDRO)、イランのルノー車輸入会社であるパルト・ネギン・ナセ(ネギン・ホールディング)とイランに合弁会社を設立する契約に調印した。ルノーが過半数を出資する。ルノーとIDROは2016年9月30日にパリモーターショーで、合弁会社を設立する戦略提携について基本合意していた。

ルノー・グループはイランですでに年20万台の生産能力を確保している。新しい合弁会社はこれに加えて、首都テヘランから120km離れたサーベに完成車工場とエンジン工場を建設する。完成車工場の生産能力は当初、年15万台とし、まずは「シンボル」と「ダスター」を生産する。エンジン工場の生産能力は年15万基を計画している。また、現地のサプライヤーをサポートするためのエンジニアリングセンターや調達センターを開設する。ルノーはさらに、ネギン・ホールディング傘下のネギン・ホドロによる既存の販売網に加え、ルノー専門の販売ネットワークを構築することを計画している。

ルノー・グループはイランに2003年から、イランの自動車メーカー、サーイパー(SAIPA)やイラン・ホドロとの合弁会社を通して進出している。イランでは現在、「トンダル(「ロガン」の現地仕様車)」、「トンダル・ピックアップ」「サンデロ」「サンデロ・ステップウェイ」を生産している。

ルノー・グループの2016年のイラン市場における販売は、前年比110.7%増の10万8,536台に拡大し、市場シェアで8.4%を確保した。2017年1‐6月期の販売は、前年同期の2倍の6万8,365台となり、市場シェアは9.7%に拡大している。

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