ダイムラー、ライドシェアで米社と合弁

独自動車大手のダイムラーは4日、ライドシェアサービスを手がける米ビアと合弁会社を設立し、欧州で同サービスを開始すると発表した。

合弁会社はダイムラー傘下のメルセデスベンツ・バンとビアがオランダに設立。メルセデスベンツ・バンが5,000万ドルを出資する。ビアの出資額、両社の出資比率は明らかにされていない。まず年内にロンドンでライドシェアサービスを開始し、その後に欧州の他の大都市にも拡大していく。公共交通機関などの輸送会社向けにオンデマンド・ライドシェアの運営システムをライセンス供与することも計画している。

両社は今後、モビリティサービスを共同開発する考えで、メルセデスベンツのバンをライドシェア向けに最適化することなどを計画している。

ビアはニューヨーク、シカゴ、ワシントンでライドシェアサービスを展開しており、走行回数は月100万回を超える。

■個人間カーシェアの米トゥロに出資

一方、ダイムラーは6日、人間(P2P)カーシェアリングで米最大手のトゥロに資本参加したと発表した。モビリティーサービス事業の強化が目的で、自社のP2P事業「グルーブ」をトゥロに統合する。トゥロは2018年に独市場に参入する。

ダイムラーはトゥロが実施した総額9,200万ドルの増資を韓国の財閥SKホールディングス、保険会社リバティ・ミューチャル、投資会社ファウンダーズ・サークル・キャピタルなどと共同で引き受けた。

トゥロは2009年に米ボストンでリレー・ライズの社名で設立された新興企業で、現在はサンフランシスコに本社を置く。12年から全米で事業を展開。昨年末には英国市場へと進出した。

ダイムラーは乗り捨て型カーシェアの最大手で、08年から「カー2ゴー」ブランドで事業を展開している。P2P事業のグルーブは昨年12月の設立。ミュンヘンやベルリンでサービスを提供している。

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