製薬大手の米メルクは6日、独バイオ医薬品企業リゴンテックを買収すると発表した。将来性の高いがん免疫治療薬事業の強化が狙い。買収金額は最大4億6,400万ユーロに上る。
メルクはまず1億1,500万ユーロを支払う。リゴンテックは新薬開発の進捗状況などに応じて、最大3億4,900万ユーロを追加で受け取る。
リゴンテックはボン大学からのスピンオフとして2014年に設立された企業。同社が開発中の製品「RGT100」では現在、様々ながんを対象に第一段階の治験(フェーズ1)が行われている。
がん免疫治療は人が持つ免疫を活用してがんを治す療法。将来性が高いことから製薬各社は同分野の医薬品開発を精力的に進めている。メルクはすでに「キイトルーダ(ペムブロリズマブ)」という製品を持つ。