ロシア成長率、7~9月は1.8%に縮小

ロシア連邦統計局(ロススタット)が13日発表した2017年7~9月期(第3四半期)の国内総生産(GDP、速報値)は前年同期比で1.8%増加した。ロシア経済は原油相場の回復で成長基調にあるものの、伸び率は前期の2.5%から大幅に縮小した。個人消費は堅調を保っているが、設備投資の不振が足を引っ張ったもようだ。

4~6月期の成長をけん引した要因のひとつは設備投資だった。大型建設事業や国の助成を背景とした鉄道車両・農業機械の調達拡大で、前年同期比で6%伸びた。第3四半期はその効果が続かず、投資が鈍ったとみられる。

また、ロシアは昨年9月、主要産油国による減産合意をにらんで原油生産を大幅に増やした。これにより、比較対象となる16年第3四半期のGDPが押し上げられた反動も出た。

しかし、主要産物である原油の相場が昨年以来、上昇していることから、ロシアの景気が拡大局面にあることは間違いない。今年上半期の成長率は1.5%だったが、国際通貨基金(IMF)と欧州復興開発銀行(EBRD)は今月、通期の成長見通しを1.8%に引き上げている。

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