英広告大手WPPグループは21日、米投資ファンドのベインキャピタルがアサツーディ・ケイ(ADK)に実施する株式公開買い付け(TOB)に応じることで合意したと発表した。保有するADKの全株式を1株当たり3,660円で売却する。
ベインキャピタルは10月、ADKの完全子会社化に向けて、TOBを実施すると発表。ADKは同意していたが、同社の発行済み株式の24.96%を保有し、筆頭株主となっているWPPは買い取り価格を不満として拒否を表明していた。
合意した買い取り価格はTOB発表時と同じ3,660円。TOBが成功し、ベインキャピタルがADKを完全子会社化した場合、ADKの持ち分を直接または間接的に保有するベインキャピタル傘下の企業にWPPが25%程度を出資する方向で協議を行うことで合意したことなどから、拒否から受け入れに転じた。
これによってベインキャピタルはTOB成功に向けて前進。買い付け期間を11月21日から12月6日まで延長し、TOBを進める。