イージージェットのエア・ベルリン資産取得、欧州委が承認

欧州委員会は12日、英格安航空(LCC)大手イージージェットが、経営破たんした独航空2位エア・ベルリンの一部資産を取得する計画を承認したと発表した。競争上の問題がないと判断し、無条件で認可した。

8月に経営破綻したエア・ベルリンは10月、資産の大半をルフトハンザ航空に2億1,000万ユーロで売却することで合意。残る資産のうち、ベルリン・テーゲル空港の発着権、エアバス「A320」25機をイージージェットに売却することを決めた。売却額は4,000万ユーロ。

イージージェットは現在、ベルリン郊外のシェーネフェルト空港に乗り入れている。テーゲル空港の利用が可能となることで、ベルリン便を大きく拡大することができる。テーゲル空港への乗り入れは来年1月に開始する予定だ。

ルフトハンザは買収計画見直し

一方、ルフトハンザは13日、エア・ベルリンの資産取得計画を見直すと発表した。欧州委が競争上の問題で難色を示しているためで、子会社ニキの買収を断念するほか、同じく子会社であるルフトファールトゲゼルシャフト・ワルター(LGW)の買収についても発着枠の一部を取得しないことにした。

欧州委は同計画について、ルフトハンザの国内・EU線に占めるシェアが現在の49%から拡大し、運賃の上昇を招く恐れがあるとして、認可を保留していた。これに対してルフトハンザは先ごろ、競争上の是正策を提案したが、欧州委がなお不十分として受け入れなかったことから、計画の見直しを迫られた。

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