欧州委員会は1日、眼鏡大手の伊ルクソティカが眼鏡用レンズで世界最大手の仏エシロールと合併する計画を承認したと発表した。競争上の懸念から本格的な調査を行ってきたが、最終的に問題はないと判断し、無条件で認可した。
ルクソティカは「レイバン」「オークリー」といった眼鏡、サングラスのブランドで知られる企業。ジョルジョ・アルマーニ、シャネル、ラルフローレンなど有力ブランドの眼鏡のフレームもライセンス生産している。同社は2017年1月にエシロールと合併で合意。新会社エシロール・ルクソティカは眼鏡製品とレンズの両方で大きなシェアを持ち、年間売上高が150億ユーロを超える巨大眼鏡企業となる。
欧州委は新会社がルクソティカの強力なブランド力を生かし、眼鏡販売事業者がルクソティカの眼鏡フレームとエシロールのレンズをセットで販売するように仕向ける恐れがあるなどとして、初期調査での承認を見送り、9月から本格調査を進めていた。
しかし、欧州の4,000社の眼鏡販売事業者に聞き取り調査を行った結果、こうした懸念はないと判断し、認可に踏み切った。
ルクソティカとエシロールの合併は、主要国・地域では米当局も同日に承認。中国当局の審査を待つだけとなっている。