富士フイルムは25日、ロシアの製薬大手アールファームと医療機器販売で提携する契約を結んだ。充実した販路と主要医療機関とのつながりを持つ同社を通じ、今夏からX線画像診断装置や内視鏡などの販売を開始する。アールファームの親会社アールファーム・ホールディングとの間でも、生活習慣病予防目的のサプリメントを今冬から販売することで契約を結んだ。
今回の販売契約は、富士フイルムが2016年12月にアールファームと合意したヘルスケア分野における包括的な事業提携の一環。ロシアの医薬品・医療機器の市場規模は現在約4兆円で、今後の急速な拡大が見込まれていることから、富士フイルムはアールファームグループの知名度と販路を活かして同国の需要を取り込んでいく。同国は国民の健康水準の向上に向けて医療サービスの充実と高度化を図っている。
富士フイルムによると、アールファームの2016年の売上高は630億ルーブル(8億7,400万ユーロ)。医療機器の販売のほか、がん、HIV(エイズウイルス)、感染症、リウマチなどの治療薬の研究開発と製造・販売を手掛ける。