小売り大手カルフールとテスコ、仕入れで提携

欧州小売り大手の仏カルフールと英テスコは2日、仕入れで提携すると発表した。商品を共同で調達することでサプライヤーとの価格交渉力を強化し、仕入れコストを圧縮するのが狙い。まず3年間にわたって提携し、必要に応じて期間を延長する。

カルフールとテスコがともに出店しているのはポーランドと中国だけで、ほとんど競合していないことから、同提携が実現した。両社は地域、国レベルで調達契約を結んでいる生鮮食品を除く商品の仕入れを共同で行う。

欧州小売り市場ではドイツ系ディスカウント店のリドル、アルディが扱う商品を絞り込んで大量に仕入れ、安値で販売する戦略で急成長している。今回の提携には、これに対抗する狙いがある。また、フランスでカルフールのライバルであるカジノが先ごろ、オーシャンなど同業と共同調達で合意し、英国ではテスコがセインズベリーのアズダ買収によって小売最大手の地位から陥落したこともあって、競争力強化に向けた仕入れ提携に踏み切った。

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