ブルガリア、ERM2・銀行同盟参加の行動計画発表

ブルガリア政府は22日、ユーロ加盟の前段階となる欧州為替相場メカニズム(ERM2)と銀行同盟への参加に向けた行動計画を採択した。同国は2019年7月までにERM2と銀行同盟に参加する意思を表明しており、実現に向けて早急に銀行に対する監督強化などの施策に取り組むことになる。

ユーロ導入には財政の健全化、消費者物価と長期金利の安定と共に、ERM2に少なくとも2年間参加し、自国通貨の変動幅をあらかじめ設定した対ユーロ中心交換レートの上下15%以内に抑えることが条件となっている。銀行同盟への参加は義務化されていないが、欧州中央銀行(ECB)と欧州委員会はユーロ導入に向けた審査プロセスのひな形として、ブルガリアに銀行同盟への参加を要求。同国政府は7月のユーロ圏財務相会合に先立ち、ERM2と並んで銀行同盟に参加するため、必要な条件を整える方針を表明していた。

行動計画に盛り込まれた施策の柱は、銀行に対する監督強化、金融システム全体のリスクを分析して政策対応を行うマクロプルーデンス政策の強化、年金ファンドや保険会社など銀行以外の金融機関に対する監督強化、金融機関の破綻処理に関する法的枠組みの見直しと関連法の整備など。このほかマネーロンダリング(資金洗浄)対策や、国営企業の経営・管理に関する法的枠組みの見直しも早急に進める。

ブルガリアはECBによる審査を経て銀行同盟に加わり、その後、ERMへの加盟申請が可能になる。同国政府は声明で「一連の施策を実行することで、来年7月までにERM2と銀行同盟に参加し、最終的にユーロ導入を実現するために必要な条件を果たすことができる」と強調している。

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