NTNは23日、ドイツで9月末から工作機械向け精密軸受の量産を開始すると発表した。同軸受の海外量産は初めて。欧州の顧客の納入期間を大幅に短縮し、現地事業を強化するのが目的で、現地子会社傘下のNTNメットマンが生産する。
NTNはこれまで、桑名製作所を中心に日本国内で精密軸受を生産してきた。しかし、工作機械の最大市場である欧州向けに日本から製品を出荷すると輸送だけで通常2カ月を要し、タイムリーに納入できないことから、現地生産を開始する。今後は欧州顧客に受注後3週間で製品を供給できる見通しだ。
NTNは4月にスタートした中期経営計画「DRIVE NTN100」で、欧州市場での精密軸受の売上高を3年間で約3割拡大する目標を打ち出した。