ハチソンによる伊通信企業の完全子会社化、欧州委が承認

欧州委員会は8月31日、香港のCKハチソン・ホールディングス(長江和記実業)がイタリアで展開する携帯電話サービスの合弁会社ウインド・トレを完全子会社化する計画を承認したと発表した。

ウインド・トレはハチソンとオランダの通信会社ビオン(旧ビンペルコム)がイタリアの携帯電話サービス事業を統合し、2016年に折半出資で設立された合弁会社。ハチソンは7月、ビオンが保有するウインド・トレの株式50%を24億5,000万ユーロで取得し、完全子会社化すると発表していた。

ウインド・トレはイタリア最大手の携帯電話サービス会社。欧州委はハチソンとビオンの事業統合を承認した際、両社の伊携帯電話サービス子会社が仏同業イリアッドに第3世代(3G)、第4世代(4G)向け周波数帯の一部など資産を売却することを条件とした。ハチソンによる完全子会社化に関しても、同条件に基づく資産売却でイリアッドが伊市場に進出し、同国4番目の携帯電話サービス会社となることで、競争上の問題が払しょくされるとして承認した。

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