欧州通信機器大手のノキア(フィンランド)は8月27日、EUの政策金融機関である欧州投資銀行(EIB)と5億ユーロの融資契約を締結した。調達した資金で次世代通信規格「5G」の技術開発などを進める。
5Gは現行の4Gと比べて通信速度が50~100倍に上り、無人自動車、遠隔医療など幅広い分野での活用が見込まれているが、欧州の通信技術企業は同分野で中国企業に遅れをとっている。このため、ノキアは5G技術開発を加速させるため、EIBに資金の供与を要請していた。
EIBはEUの景気浮揚策の柱として創設した「欧州戦略投資基金(EFSI)」を通じて、同融資を実施する。融資期間は5年。EIBによる欧州企業の5G事業向け支援は、エリクソンに対する2億5,000万ユーロの融資に続くものとなる。