ブルガリア政府は10日、プロブディフ空港の運営権入札を取りやめると発表した。今年3月に中国の複合企業・海航集団(HNAグループ)とオランダに拠点を置くプロブディフ・エアポート・インベスト(PAI)が合同応札で同運営権を落札したものの、7月に入りこれを撤回したためだ。建設省は応札第2位だった空港地元のトラキア経済区と運輸物流会社PIMKに運営権を供与する可能性も含めて検討したうえで、最終的に取りやめを決めた。
HNAとPAIの合同応札内容は、プロブディフ空港の整備に7,910万ユーロを投資し、運営権授権料として年間60万レフ(約31万ユーロ)と純利益の6%を支払うというものだった。一方、トラキア経済区とPIMKの同投資額は6,550万ユーロ、運営権授権料は年間12万レフと純利益の6%で、投資額、授権料ともに前者を大きく下回った。
国内第2の都市プロブディフにある同空港では2009年に新ターミナルが完成した。11年に行った初の運営権入札は応札がなく失敗し、16年に契約期間を35年として行った再入札では運営権規定が欧州連合(EU)法に合致しないという理由で中止となった。今回の入札は16年末に公示したもので、現在、規定も改正されている。