使い捨てプラ製品の規制法案、欧州議会が可決

欧州議会は24日に開いた本会議で、EU内でのプラスチック製品の使用を規制する法案を圧倒的賛成多数で可決した。ストローなど一部の使い捨てプラスチック製品の使用を2021年から禁止することを柱とする内容。加盟国の承認を経て発効となる。

欧州委員会は1月、海洋生物の生態系に深刻な影響を及ぼすプラスチックごみの排出削減を目指す「EUプラスチック戦略」を発表。これに基づく規制案を5月に発表していた。

禁止されるのは、環境に優しい代替品が低コストで入手できる製品。欧州委の原案ではストロー、ナイフ、フォーク、皿、マドラー、綿棒の軸、風船スティックの7品目が対象となっていた。欧州議会の環境委員会は今月初め、超軽量ビニール袋と酸化型生分解性プラスチック製品、ファストフード店などの発泡スチロール製容器を加えた10品目に拡大することを盛り込んだ修正案を採択。同案が本会議で承認された。

現時点で代替品がなかったり、安価な代替品の入手が困難なプラスチック製品に関しては、加盟国は25年までに使用量を少なくとも25%削減することを求められる。サンドイッチやハンバーガー、野菜、くだもの、アイスクリーム用などの使い捨て容器が該当する。

このほか法案には、加盟国に対して◇25年までにプラスチック製飲料ボトルの90%を回収・リサイクルする◇廃棄されたプラスチック製漁網や漁具の少なくとも50%を回収し、25年までにリサイクル率を15%以上とする◇プラスチックを含むたばこフィルターの使用量を25年までに50%、30年までに80%削減する――ことを義務付けるルールも盛り込まれている。

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