スペイン政府は13日、2040年以降、国内でのガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車の販売を禁止すると発表した。地球温暖化対策の一環で、50年には二酸化炭素(CO2)を排出する内燃機関を持つ全ての自動車の走行を禁止する方針。政府は年末までに規制案を盛り込んだ気候変動対策法案をまとめ、議会に提出する。
発表文書によると、スペインでは40年以降、「CO2を直接排出する」乗用車と軽商用車の販売が禁止される。このほか電気自動車(EV)の普及を促進するため、50年までに国内のガソリンスタンドに充電設備の設置を義務付けることも規制案に盛り込まれている。
ディーゼル車離れが進む欧州では昨年、フランスと英国が相次いで40年までに従来型のガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する方針を打ち出しており、スペイン政府の発表はこれに続く動き。ただ、サンチェス首相率いる少数与党の社会労働党が下院で持つ議席数は4分の1未満で、法案が成立するかどうかは不透明だ。