中国の投資家集団、フィンランドのスポーツ用品大手を買収

中国のスポーツ用品大手、安踏体育用品(アンタ・スポーツ・プロダクツ)が率いる投資家グループは7日、フィンランドのアメア・スポーツを52億ドルで買収することで合意した。アメアはテニスラケットの「ウィルソン」、米大リーグ機構(MLB)の公式バットに採用されている「ルイスビルスラッガー」、スキー用品「アトミック」などのブランドを展開している。

投資家グループには中国のプライベートエクイティ方源資本(ファウンテン・ベスト・パートナーズ)、中国のインターネット大手テンセント・ホールディングス(騰訊控股)、カナダのヨガウエア販売大手ルルレモン・アスレティカの創業者チップ・ウィルソン氏などが含まれる。発表によると、投資家グループはアメアの株主に対し、1株当たり現金40ユーロを支払う。これは6日のアメア株終値に13.6%上乗せした水準。安踏は買収後もアメアを別会社として運営する方針を表明している。

安踏と方源資本は9月にアメアに対して買収提案を行った。安踏はこれまでにイタリアの有力スポーツブランド「フィラ」の中国事業を取得するなど、2020年の東京五輪と22年の北京冬季五輪に向けて積極経営による事業拡大を進めている。

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